材質と状態に合わせてメンテナンスクリーニング

大理石や天然石は非常に一般的に使用されている建材で、様々な場所に使用されています。
きれいに、磨かれることで、清潔感や、高級感が演出されるだけでなく、その場所の雰囲気に大きく影響されます。

モダンなハイポリッシュ仕上げはエレガントなカントリーファームハウスを連想させ、サテン仕上げにすることで、より落ち着いた風化した外観を演出することができます。

花崗岩(かこうがん)

世界中で最も広い分布がある石で、日本では御影石(みかげいし)という呼び名で庭石としても多く使われています。
石質としては綿密で固いため強度はある為、風化に強く耐久性は高いですが、火には弱いです。また、花崗岩は鉄分を含んでいる為、雨にさらされると酸化してしまい錆が発生してしまいます。(産地によっては酸化に強い種類もございます。)

・花崗岩の色

産地によって色合いが変わります。日本の花崗岩で最高級石材である稲田御影(いなだみかげ)は茨城県産の日本で最も白い花崗岩になります。この石は白御影と呼ばれており、東京駅や最高裁判所等の石材としても使用されています。

他にも石川県が産地の滝石(たきいし)は黄白で濡れると独特な文様が美しく浮かび上がることが特徴で兼六園でも使用されていたり、甲州御影(こうしゅうみかげ)という山梨県産の灰色がかった御影石など、産地ごとに様々な呼称の花崗岩があります。

大理石(だいりせき)

大理石はアルカリ性、酸性のどちらにも弱いためこまめなメンテナンスが必要です。また、滑りやすいため家庭の床材として使用する場合は気を付けましょう。

・大理石は岩石学上の『大理石』と、石材としての大理石で意味合いが違う。その為、石材としての『大理石』は模様や色合いの美しい石灰岩やトラバーチン、鍾乳石、ケーブオニックス等が含まれる。有名なのはイタリアの「カラーラ・ビアンコ」、ギリシャの白色大理石「ペンテリコン」

トラバーチン

トラバーチンは天然石材の中で堆積岩、石灰岩に分類されます。石材としては、大理石などの高級石材にも劣らない高級感があります。トラバーチンは比較的柔らかく、加工しやすい石材である為、建築用としても幅広く利用されています。加工しやすく柔らかい分、他の石材に比べると強度が低いことが難点です。また、酸への耐性も低いため屋外での使用は厳しく、雨などですぐに劣化してしまいます。トラバーチンは独特の模様が人気であり、耐火性もあることから内装材としてよく使用されます。

・トラバーチン名前の由来

トラバーチンはイタリアが産地になります。
『イタリアにある都市「チボリ」から産出される石』をラテン語が語源となっており、イタリア名で『トラバンチーノ』という読み方を英語に読み替えて『トラバーチン』という名称になりました。なので、トラバーチンとは「チボリ産の石」という意味になります。

・トラバーチンを利用している有名な場所
イタリア産なので当然イタリアのローマにあるコロッセオの大部分がトラバーチンになります。ローマでは他にも様々な場所でトラバーチンが使われています。(パリのサクレ・クール寺院など)

石灰岩(ライムストーン)

石灰岩(ライムストーン)は特徴として花崗岩や大理石に比べ柔らかく吸水性が高いです。優雅な美しさがあり柔らかい色合いでインテリア性が高い為、リビングや床材として人気です。ただ、吸水性が高いため、外壁等の屋外での使用はもちろん、屋内でも汚れやカビ等が付きやすいというリスクがございます。メンテナンスも難しい為、クリーニング等は専門業者にお任せすることをオススメ致します。

石灰岩（ライムストーン）は本磨きを行っても大理石や花崗岩のような艶の美しさが出にくい石材です。石灰岩の特徴である柔らかさがある色合いを生かすのであれば『水磨き』をお勧めいたします。

・石灰岩の石種
・ジュライエロー
ジュライエローはドイツで産出される石灰岩になります。先ほど、石灰岩は吸水性が高い為、屋内での利用、特に水分がない場所での使用が良いのですが、このジュライエローは石灰岩の中でも極めて珍しい石種で、石灰岩の中では吸水性が低く硬度が高いため、外壁などに使用することが出来ます。

・モカクリーム
この石種はポルトガル産の石灰岩で、タイルも多く流通している人気のある石種です。他の石種に比べ安価で手に入れることが出来るため、多くの場所で使われています。

他にもマニやグリスマスカレード等、石灰岩(ライムストーン)には多くの石種がございます。

・ライムストーンを使っている有名な建築物

ライムストーンには多くの種類があり、どの石種かによって使われる場所も変わってきます。例えば、ジュライエローであれば赤坂サカスや六本木ヒルズ、マニという石種は日本ではあまり使用されませんが、フランスのルーブル美術館に使われています。

オニキス(オニックス)

オニキスは希少な石種であるため、壁の一部分やテーブル、カウンターなどといったワンポイントとして使われます。オニキスは光を透過するという特徴がある為、その特徴を利用しLEDライトを使ったインテリア等もとても人気があります。オニキスは希少な石種というのはもちろん、花崗岩に比べ柔らかいため、無傷で採掘することが難しい石材です。その為、大きさによっては高値となってしまうこともございます。ただ、繊細な美しさや模様は他の石材では出せないオニキスだけの美しさがあります。

オニキスは、レモン、ワイン、クリーナー、その他の物質に含まれる酸と反応し、石の表面にシミが出来てしまったり、石の色が変色してしまう可能性がございます。また、先ほど説明したように花崗岩に比べ柔らかいため傷が付きやすい、腐食に弱いといったリスクがあります。

・オニキスの由来

オニキス(オニックス)はギリシャ語で爪や縞を意味する言葉が語源とされております。オニキスは古くから邪気などの悪いものを祓う魔除けの石として大切にされてきました。

・オニキスの石種

オニキスにも産地や色合い毎に様々な呼称がございます。
イエローオニキスはオニキスの中でも代表的で黄色と白のコントラストが美しく、温かみがあります。他にもホワイトオニキスやブラックオニキスなど様々な色合いのオニキスがございます。

スレート(粘板岩)

防水・耐火・対候・耐久性がある為、屋根の石材として非常に優れています。歴史的な建造物の中には数百年の風雪に耐えているスレートの屋根もあり、天然スレート、人造スレート（化粧スレート）等があります。
天然スレートはその名の通り、天然素材を使ったスレートの為とても貴重かつ高価なものになります。人造(化粧)スレートは現在一般に多く使用されており、ただのセメントだけではひび割れやすいという欠点を繊維素材を混ぜることで耐性を付けた人工のスレートになります。人工のスレートには重量が軽く耐震性が強い、価格が安い等のメリットがございます。多くのメリットがある事から、スレートは屋根素材として未だに多く普及しております。

サルティヨ

サルティヨタイルはデリケートで、掃除が難しい場合があります。サルティヨは、sälte’yoと発音され、ベージュ、黄色、オレンジにカスタム染色されることが多い手作りのメキシコタイルの一種です。これは非常に多孔質のタイルであり、完全に平らではないか、焼成プロセス中に使用される温度が比較的低いためです。